2018年1月24日。GINZA RASINでは時計業界の資格 CWC(ウォッチコーディネーター検定)を受験してきました。対象となるのは、まだCWCの資格を持っていない社員16名。当店では高いレベルでの組織作りを行っていますので、この資格の習得は必須です。
時計業界関係者が多く受験しますが、試験内容は時計に興味がある人なら楽しめる内容となっていますので一般の方にもお勧めできます。
CWC検定とは?
CWC検定は「ウオッチコーディネーター資格検定」と呼ばれ、日本時計輸入協会によって認定される時計業界唯一の資格試験です。2011年から始まったCWC検定も今期で7期目となり、現在は約1,700名以上のウオッチコーディネーターが全国で活躍しています。
この資格は時計販売の場面で必要な幅広い知識を得られるため、時計業界に携わる方なら習得して損はない資格です。
受験対象者は主に時計店に勤務しているスタッフや時計業界人ですが、受験者の中には時計愛好家や学生も混じっており、幅広い層の方が受験しています。
また、CWCは通常のCWCと上級CWCに分かれていますが、私たちが今回受験するのは通常のCWCの方です。現在は上級CWCを受験する決まりはありませんが、いずれは受験するスタッフも当店から現れるかもしれません。
尚、CWCの公式テキストは以下のような内容になっており、この内容に沿った試験が行われます。
【総合編】
第1章 時計発展史
第2章 時計の流通
【商品知識編】
第1章 時計の種類
第2章 ムーブメントの知識
第3章 外装の知識
第4章 外装とムーブメントの装飾
第5章 オーバーホール(分解掃除)の実際
第6章 標準化
第7章 ウオッチデザインの変遷
【販売編】
第1章 販売の基礎知識
第2章 包装と進物の知識
第3章 時計の取り扱い お客様への説明
第4章 時計およびその販売に関する法律について
第5章 収益・費用・利益の関係と在庫管理
第6章 VMDの基礎知識
何のために受けるのか
GINZA RASINでは社員の知識向上・スキルアップのために、新入社員にCWC検定の受験を義務付けています。どちらかといえば販売スタッフ向けの資格ではありますが、内勤を行うスタッフにも役に立ちます。
例えば撮影スタッフ。時計の扱いや機構を熟知することで、撮影する時計の何処を重点的にアピールさせれば良いか分かるはずです。もちろんECやWEBデザイン担当にもこれらの知識は非常に有効となります。
また、CWC試験を受けることで社員同士のコミュニケーションが活発になり、仲を深めることができることも大きなメリットです。
試験内容
CWC検定は100問200答のマークシート方式の筆記試験に合格し、後日行われる実技研修を受講すれば正会員になることができます。実技研修には合否がありませんので、筆記試験に合格さえすれば問題ありません。
試験は歴史からムーブメントの仕組み、素材の配合やアレルギーといった時計に関する幅広い問題が出題され、概ね70点ほどの配点が時計の商品知識及び歴史に関する問題となります。また、残り30点は販売や店舗運営に関すること、利益の計算といった内容が出題されます。
毎年合格ラインは65~70点の間ですが、テキストをよく読んで勉強すれば合格点に到達することは可能でしょう。
ただ、いくら時計の知識に自信があるとしても、全くテキストを読まずに受験すれば落ちる難易度ではあるので、油断は禁物です。
上記の本はCWCの公式テキスト。150ページ程の内容となっていますが、文章量は多めです。ISO規格やクロノメーター検定、オーバーホールの手順といった内容もあり、時計の知識が詰まっています。
試験当日
本年度の試験は神保町にある日本教育会館で行われました。
また、本日に限り社員は現地集合。試験が終わり、休憩をとったら仕事に戻るという流れになります。
試験時間は13時~15時の2時間。マークシート形式なので、順調に問題をこなせば1時間もあれば全問解答できるはずです。時間は余りますが、マークシートの記入ズレ、見直しは確実に行ってください。この手の試験はひっかけ問題が多く存在しますので、よく見ると間違えている問題もあります。
試験後に社員同士で解答を確認しあったところ、「年号が違う」「形式が違う」といった内容の間違いがあったことに気づきました。問題用紙は回収されてしまうため、記憶を辿っての答え合わせにはなりましたが、大半の社員は受かっている自信があるようです。
最後に
CWCは時計業界で働くなら知っておきたい知識が詰まった資格です。社員全体のスキル底上げの為にも毎年新入社員に受験していただいております。
尚、資格習得にかかる費用は全てGINZA RASINが負担しますので、ご安心ください。